本年最後の耳鼻咽喉科外来を終了いたしました。来院下さった皆様、ありがとうございました。
私たちは通常の耳鼻咽喉科の診察とともに、風邪、中耳炎、副鼻腔炎をいかに早くきれいに治すか、咳やのどの痛みなど、いつまでも治らない慢性的な症状をいかに本質を見抜いて止めていくか、さらにはどうしたら体調不良になりにくく、また、なっても早く回復できるか、ということを日々考えながら、医師相互に意見交換しながら診察をさせていただいております。
当院耳鼻咽喉科では、耳鼻咽喉科学会専門医を配し、皆さまの健康管理を担当させていただきます。今後ともよろしくお願い申し上げます。
どうぞ良いお年をお迎え下さいませ。
なお、新年は1月6日から(漢方内科は1月5日から)始まります。
2019年12月30日
本年最後の漢方内科外来を終了いたしました。
来院下さった皆様、ありがとうございました。
昨今は、病気を治してほしいというニーズと共に、病気になりにくく、さらに病気が早く治る体づくりをしたいというご要望が多くなっており、それに応えるべく努力をしております。来年以後も、健康管理の一環として、当院の漢方外来をご利用いただければ幸いです。
まだ枠にはゆとりがございます。たとえ慢性病、慢性疼痛、各種難病であっても、少しでも改善するよう手を尽くしたいと考えております。お気軽にお電話でご連絡下さい。
どうぞ良いお年をお迎え下さいませ。
なお、新年は1月5日から(耳鼻咽喉科は1月6日から)診察が始まります。
2019年12月29日
全職員の知識と技能向上のためと、全医師の更なるスキルアップのために、院内の勉強会で漢方診療や、耳鼻咽喉科のトピックスについて資料を作成し、毎月講義をしています。来月は「めまいの漢方診療」の2回目です。
めまいはどこに行けばよいのかわからないという人もたくさんおられると思いますが、耳鼻咽喉科では内耳の病気を取り扱いますので、まず行くべきは耳鼻咽喉科です。めまいの約半数は内耳からくるものです。ある統計によると、頭からくるめまいは何と!3%以下です。病院によってはめまいがするとまずCTだMRIだ、ということになるようですが、異常が見つかることはあまりありません。ただ、こういう画像検査で異常がないと分かっていると、内耳病(末梢性めまい)だろうと確信をもって診察することができるので、画像検査は無意味ではありません。それはさておき、
では残りの半数は何でしょうか?もちろん心理的なものも含まれます。しかし水滞といって、体の水の流れが悪くなって生じるめまいも数多くあるのです。水の流れを正常にしてくれる科は、というと漢方内科です。漢方診療はめまい治療には欠かせないものなのです。第1回目は概論として4ヶ月くらい前に話をしましたが、今回はその続きです。
当院の全職員、全医師がスキルアップのために頑張っています!
2019年12月15日
昨日は大鵬薬品工業(株)から依頼のあった、
アレルギー性鼻炎の薬の使い方について話をしました。
薬の効果と眠気との関係、花粉症の漢方薬を考えるときに、寒い季節、温かくなってから、温かさが続いてからと使う処方が季節ごとに異なることなどをお話ししました。
やはりアレルギー性鼻炎の薬の調節性、確実性という意味で抗アレルギー剤がかなり堅実です。従って抗アレルギー剤をベースに個々の体調に応じて漢方薬を加えていく戦略が患者さんのためには良いのではないかとお話ししました。
漢方薬の話はあまり興味をもっていただけないかもしれないと内心思っていましたが、
抗アレルギー剤との相性のこともあり、社員の方たちの受けもよく、深いところまで話をすることができました。
機会を与えてくださった社員のみなさまに
この場を借りて感謝申し上げます。
2019年11月29日
今月は院内研修として「高齢者の難聴と認知症」というタイトルで話をしています。
この話の発端は、Lancetという有名雑誌に「認知症の関する修正可能な9つのリスク要因のうち、難聴が最上位である」という報告がでたことです(Livingston G et.al: Lancet390(10113): 2673-2734, 2017)。
この9つのリスクとは、難聴、低教育、高血圧、肥満、喫煙、うつ、運動不足、社会的孤立、糖尿病だそうです。
補聴器の認知症に対する効果も出ており(Amieva E, et al: J Am Geriatr Soc63: 2099-2104, 2015)、早期の補装具(補聴器)使用や人工内耳も選択肢として重要なのだなとあらためて思いました。
余談ですが、私が面白いとおもったのは、高齢者が騒音下で話が聞き取りにくいこと、離れると聞きにくいことには科学的データがあることです。高齢になると必要なSN比(信号対雑音比)が大きくなること(Sato H, et. Al: J Acoust Soc Am117: 1157-1167, 2005)、残響の負荷に弱くなるため、距離が離れた時に直接届く音と残響の音が混在しやすくなる(Nabelek AK, et. Al: Handbook of clinical audiology 3rd ed. : 834-848, Williams& Wilkins, 1972)ことが理由として挙げられていました。
2019年10月20日
さて、感情が老化して意欲の低下する原因は何でしょうか?
〇男性ホルモン低下
これはストレスや睡眠不足が原因になるとのこと
〇前頭葉の萎縮
確かに前頭葉は感情と深い関係があります。普段から会話をすることが重要だとか。
夫婦の肩もみなども良いようです。
喫煙はマイナスに作用するので注意が必要です。
〇セロトニンの低下
セロトニンは幸福な気分に重要です。太陽の光があるとより作られるとか。
そうすると、よくねて、外カフェとかでおしゃべりするのが良いのかも・・・?と思ってしまいますが、もっと前向きに、前頭葉を刺激するために初めてのことにチャレンジしたり、男性ホルモン分泌を促すために適度に筋トレしたり、セロトニン合成のために肉類を摂取することが重要だと、テレビで紹介されていました。
2019年09月08日
感情の老化・・・これは盲点でした。あまり考えたことがなかったです。
今朝、仕事に来る前にテレビをみていたら、このことを放送していたのでご紹介します。
まず、チェックリストを見てください。3つ以上で感情の老化疑いだそうです。私は3個かな?
□ 好奇心が減った ■ 同じ店で買い物しがち
■ 会話は同じ仲間ばかり □ 新たなことを始めない
■ 異性への興味が減った □ 肉をあまり食べない
□ 昔より失敗を引きずる □ 最近イラつくことが多い
□ 最近感動していない □ アイデアが浮かびにくくなった
皆さんはいかがですか? 私は今日、早速行ったことがない店で昼食を摂りました♪ 老化しないぞ!
2019年08月25日
「健康な100歳をめざして」という日本赤十字社から出版された本を読みました。
耳鼻科に関連するところを抜粋すると、難聴があると軽度認知機能障害が1.3倍、認知症には2.39倍なりやすいのだそうです。音の刺激とはかくも脳の機能に重要なのだなと感じます。
老人性難聴はある程度は避けられないものですので、ビタミンCが不足しないようにして進行を抑えつつ、補聴器で適切な補正をかけていることが重要になるでしょう。
補聴器の一番のメリットはもちろん聞こえることですが、いつまでも聡明で居られるというところに私は大きなメリットを感じています。認知症の予防ということとつながるように思います。
当院の補聴器外来は月1回しかありませんが、一度通常の外来での診察をお願いいたします。
2019年07月28日
耳鳴りは耳鼻科の中ではとても治療が難しいとされています。大学病院でも耳鳴りの患者さんに治らないことをとくとくと説明する先輩がいたものです。
しかし耳鳴り治療が難しいといっても、漢方薬で改善の道筋ができる方が少なからずいらっしゃいます。今日は大学病院耳鼻科で見放された方が、漢方薬の、しかも割と単純な処方をしただけで(今回は八味丸でした)、かなり改善しているのを目の当たりにしました。最近では、さらにいろんな著効例もでてきています。
漢方薬にはこういう独特な魅力があります。当院では理事長の私が常勤の医師たちに漢方薬の使い方を月に1回レクチャーしてレベルアップを図っています。漢方医学は経験医学という側面もありますので、みな試行錯誤しながら対応能力向上を目指しています。
2019年07月23日
耳かきで英国人が意識を失った、というニュースが先月あったのを覚えていますか?
これを聞いたとき、最初は外耳道皮膚の副交感神経が刺激されすぎて、一種の脳貧血状態になったのかと思っていました。そもそも、耳の中に綿棒の先が残っていたからって、簡単に菌は頭にまで達しません。しかし、この英国人は報道を見る限り、中耳と頭の境い目にある頭がい骨が、炎症の長期化で一部なくなってしまい、さらに耳かきをしたことで菌が頭に到達して意識を失ったのだろうと推測されました。
これはかなり長期間炎症が持続したレアケースだと思います。
ただ、耳かきのし過ぎでトラブルになるケースは非常に多いので、気をつけたいものです。毎日掃除するという人も少なくないようですが、せいぜい2-3週に1回。あとは掃除する綿棒の綿の部分が取れやすくないものであることは確認すべきでしょう。
2019年07月02日